瘀血(おけつ)とは?症状チェック・出す方法・おすすめの漢方薬を薬剤師が解説 | 灯心堂漢方薬局

 

この記事の内容

あなたの不調、「瘀血」が原因かもしれません

血の巡りの滞りは、肩こり・生理痛・シミなど多くの症状に関わります。
まずはセルフチェックで、あなたの瘀血の程度を確認してみましょう。

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瘀血(おけつ)とは ― 血の巡りが滞った状態

瘀血(おけつ)とは、東洋医学で「血(けつ)」の巡りが悪くなり、体内に停滞した状態を指します。「お血」や「血瘀(けつお)」と表記されることもありますが、すべて同じ概念です。

東洋医学では、体を構成する基本要素として「気(き)・血(けつ)・水(すい)」の3つがあると考えます。このうち「血」は全身に栄養を届け、臓腑や組織を潤す役割を担っています。この血がスムーズに巡らず滞ってしまう状態が「瘀血」です。

西洋医学でいう「血行不良」と似た概念ですが、東洋医学の「瘀血」はもう少し広い意味を持ちます。単に血流が悪いだけでなく、古い血が排出されずに体内にとどまっている状態も含みます。そのため、瘀血は肩こり冷えといった血行不良の症状だけでなく、シミ・あざ・生理痛・子宮筋腫など幅広い症状と結びつきます。

瘀血は一時的なものから慢性的なものまで様々ですが、放置すると子宮筋腫子宮内膜症などの婦人科疾患、神経痛頭痛などの慢性痛の原因になることがあります。

瘀血の症状セルフチェック【10項目】

以下の項目に当てはまるものがいくつあるか数えてみてください。

☐ 顔色がくすんで暗い
☐ シミやそばかすが増えてきた
☐ 唇や歯茎の色が暗い・紫っぽい
☐ 目の下にクマができやすい
☐ 生理痛がひどい・経血にレバー状の塊が混じる
☐ 肩こり・首こりが慢性的にある
☐ あざができやすい、または消えにくい
☐ 舌の色が暗紫色、または舌の裏の血管が目立つ
☐ 下腹部を押すと痛みがある
☐ 同じ場所にチクチク・ズキズキする痛みが出る

チェック結果の目安

  • 1〜3個 → 軽度の瘀血の可能性。食事や生活習慣の見直しから始めましょう。
  • 4〜6個 → 中等度の瘀血が疑われます。漢方薬での改善を検討されることをおすすめします。
  • 7個以上 → 瘀血がかなり進んでいる可能性。早めに漢方の専門家にご相談ください。

舌でわかる瘀血のサイン ― 舌診セルフチェック

東洋医学では「舌診(ぜっしん)」が重要な診断法のひとつです。鏡の前で自分の舌を確認してみてください。朝起きたときの舌が最も正確に状態を反映します。

舌の表面をチェック

  • 舌の色が暗紫色:健康な舌は淡紅色(ピンク)ですが、瘀血があると紫がかった暗い色になります
  • 暗い斑点(瘀斑)がある:舌の表面に紫〜暗赤色の斑点が見られることがあります

舌の裏側をチェック

舌を上に持ち上げたときに見える舌下静脈(ぜっかじょうみゃく)を確認してください。

  • 健康な場合:舌の裏の血管は細く、うっすら見える程度
  • 瘀血がある場合:血管が太く紫色に蛇行し、ボコボコと膨らんで見える

舌の裏の血管の色や太さは、瘀血の程度を反映する重要なサインです。漢方相談の際に舌の写真をお送りいただければ、より正確な体質判断が可能です。

LINEでの相談の場合は詳しく体質を知るためにも舌の写真を送っていただくこともあります。

瘀血の原因

瘀血はひとつの原因で起こるというよりも、複数の要因が重なって発生することが多いです。

冷え

体が冷えると血管が収縮し、血液の流れが悪くなります。特に下半身の冷えは骨盤内の血流を滞らせ、婦人科系の瘀血につながりやすいです。冷たい飲食物の摂りすぎや、冷房の効きすぎた環境での長時間作業には注意が必要です。

ストレス・精神的緊張(気滞から瘀血へ)

東洋医学では、ストレスによって「気」の巡りが滞る状態を「気滞(きたい)」と呼びます。気は血を動かす原動力であるため、気滞が長引くと瘀血に発展します。イライラ、お腹の張り、ため息が多いなどの症状がある方は、気滞と瘀血が併存している可能性があります。

運動不足

体を動かさないと血液を循環させるポンプ機能が弱まります。特にデスクワークなどで長時間同じ姿勢を続けることは、下半身の血流を悪化させ、瘀血の大きな要因になります。

食生活の偏り

脂っこいもの、甘いもの、味の濃いものの過食は、血液をドロドロにして瘀血を招きます。また、アルコールの多飲も血の巡りに悪影響を与えます。

加齢・出産

加齢とともに「気」の力が衰え、血を巡らせる力も低下します。また、出産時には大きな血の消耗と停滞が起こりやすく、産後の瘀血は東洋医学で古くから重視されてきました。

瘀血を出す方法 ― 排出するための5つのアプローチ

「瘀血を体から出したい」「滞った血をどうやって排出すればいいのか」というご質問をよくいただきます。瘀血を改善するアプローチは大きく5つあります。

方法 特徴 即効性 根本改善
漢方薬 体質に合わせて血の巡りを改善し、根本的に瘀血を解消
お茶・食養生 日常的に血行を促進する食材を取り入れる
ツボ押し・お灸 自宅でできるセルフケア。毎日の習慣にしやすい
ストレッチ・運動 全身の血流を促進し、瘀血をできにくくする
カッピング・鍼灸 専門家による施術。局所的な瘀血に効果的

最も効果的なのは、漢方薬で根本的な体質改善を図りながら、お茶・食事・運動・ツボ押しで日常的にケアするという組み合わせです。以下のセクションで、それぞれの方法を詳しく解説します。

瘀血におすすめの漢方薬【5選】

瘀血を改善する漢方薬は「駆瘀血剤(くおけつざい)」と呼ばれます。体質(証)に合った処方を選ぶことが最も重要ですので、以下を参考にご自身に近い体質のものをお選びください。

「自分にはどの漢方薬が合うのかわからない」という方は

LINEで薬剤師に相談する →

1. 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)【ツムラ25番】

体力が中等度以上で、のぼせや足の冷え、下腹部の抵抗感がある方に向いています。瘀血の代表的な処方で、血の巡りを改善しながら、のぼせと冷えのバランスを整えます。肩こり、生理痛、シミ・くすみなど幅広い瘀血の症状に用いられます。ツムラの医療用漢方では25番として処方されています。

桂枝茯苓丸の商品ページ

2. 折衝飲(せっしょういん)

下腹部に痛みや圧痛があり、瘀血が強い方に用いる処方です。桂枝茯苓丸よりも駆瘀血作用が強く、頑固な瘀血を力強く改善します。生理痛がひどい方、子宮筋腫や子宮内膜症でお悩みの方にも使われます。体力が中等度以上の方に向いています。

折衝飲の商品ページ

3. 芎帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)

産後の体調不良や、体力が低下した状態での瘀血に用いる処方です。血の巡りを改善しながら気血を補い、精神的な不安定さにも対応します。産後に限らず、虚弱で瘀血がある方全般に使うことができます。桂枝茯苓丸や折衝飲では体に負担がかかる虚弱な方にはこちらをおすすめします。

芎帰調血飲第一加減の商品ページ

4. 桃核承気湯(とうかくじょうきとう)【ツムラ61番】

体力があり、便秘がちで、のぼせや頭痛を伴う瘀血に用いる処方です。駆瘀血作用に加えて通便作用があるため、便秘を伴う瘀血には特に効果的です。生理前の便秘やイライラ、のぼせが強い方に向いています。ツムラの医療用漢方では61番として処方されています。

桃核承気湯の商品ページ

5. 環元清血飲(かんげんせいけついん)(冠心二号方)

血液の粘りが気になる方、生活習慣病のリスクが高い方の瘀血に用いる処方です。血の巡りを改善しながら、血液をサラサラにする作用があります。高血圧や高コレステロール、動脈硬化が気になる中高年の方にも適しています。肩こり、頭痛、めまいを伴う瘀血にも使われます。

環元清血飲の商品ページ

体質別 漢方薬の選び方

あなたの体質 おすすめの処方 ツムラ番号
体力中等度以上、のぼせ+足冷え 桂枝茯苓丸 25番
下腹部痛が強い、瘀血が頑固 折衝飲
産後・虚弱体質の瘀血 芎帰調血飲第一加減
便秘がち、のぼせ、体力あり 桃核承気湯 61番
血液ドロドロ、生活習慣病リスク 環元清血飲

上記はあくまで目安です。瘀血は他の体質(気虚・気滞・血虚など)と併存していることが多く、正確な処方選びには専門家の判断が重要です。

なお、「瘀血にサプリメントは効きますか?」というご質問もいただきますが、サプリメントはあくまで栄養補助です。瘀血は「体質」の問題ですので、体質全体を整える漢方薬の方が適しています。

瘀血の改善におすすめのお茶・飲み物

毎日の飲み物を変えるだけでも、瘀血の改善をサポートできます。温かいお茶を習慣にすることで、体を内側から温めながら血行を促します。

おすすめのお茶

紅花茶(べにばなちゃ) 活血化瘀(血の巡りを改善)の代表的な生薬。ほんのり甘い味で飲みやすい。当薬局でも取り扱いあり。
ルイボスティー 抗酸化作用が高く、血液の酸化を防ぎます。ノンカフェインで妊活中の方にもおすすめ。冷えが強い方は温かくして飲みましょう。
黒豆茶 血流を改善し、体を温める作用があります。黒い食材は東洋医学で「腎」を補うとされ、瘀血と腎虚が重なっている方にも適しています。
よもぎ茶 体を温めながら血行を促進します。特に下半身の冷えが強い方、生理痛がつらい方に向いています。
サフランティー サフラン(番紅花)は駆瘀血作用の強い生薬。お湯にサフランを2〜3本入れるだけで手軽に飲めます。

コーヒーは瘀血に良い?悪い?

「瘀血にコーヒーは良くないですか?」というご質問をよくいただきます。結論としては、適量(1日1〜2杯)であれば問題ありませんが、注意点があります。

  • コーヒーは体を冷やす性質があるため、冷え性の方が大量に飲むと瘀血を悪化させる可能性があります
  • ブラックよりも温かいままで飲む方がベター
  • 砂糖やミルクの入れすぎは、血液の粘度を高めるので控えめに
  • コーヒーを飲む習慣のある方は、1日のうち1杯を上記のお茶に置き換えることから始めてみてください

避けた方がよい飲み物

  • 氷入りの冷たいドリンク:内臓を冷やし、血行を悪化させます
  • 甘いジュースや清涼飲料水:血液の粘度を高めます
  • アルコールの大量摂取:少量の赤ワインは血行促進に良いとされますが、飲みすぎは逆効果です

瘀血を改善する食べ物・薬膳レシピ

血行を促進するおすすめの食材

分類 食材
活血食材(血行促進) 紅花、サフラン、ニラ、らっきょう、玉ねぎ、にんにく
青魚(血液サラサラ) いわし、さば、さんま、あじ(EPA・DHAが豊富)
黒い食材(補腎・活血) 黒酢、黒豆、黒ゴマ、黒きくらげ、海藻類
果物 桃、ブルーベリー、山楂子(さんざし)、ザクロ
発酵食品 納豆(ナットウキナーゼが血栓を溶かす作用)、もろみ酢

簡単薬膳レシピ:黒酢さばの煮付け

材料(2人分)

さば切り身 2切れ / 黒酢 大さじ3 / 醤油 大さじ1.5 / みりん 大さじ1 / 生姜薄切り 3枚 / 水 100ml

作り方

鍋に調味料と生姜を入れて煮立て、さばを並べて落としぶたをし、中火で15分煮込むだけ。黒酢の活血作用と青魚のEPAのダブル効果で、瘀血体質の方の普段の食事に最適です。

避けた方がよい食べ物

  • 冷たい飲食物:アイスクリーム、冷たいジュース、生野菜の大量摂取は体を冷やし瘀血を悪化させます
  • 脂っこい食事:揚げ物や脂身の多い肉は血をドロドロにしやすい
  • 甘いもの・味の濃いもの:過食は血の粘度を高めます

瘀血に効くツボ【4選】

ツボ押しやお灸は、自宅でできる瘀血の改善方法として手軽で効果的です。以下の4つのツボは、特に瘀血に効果があるとされています。

1. 血海(けっかい)

場所:膝のお皿の内側上端から、指3本分上。太ももの内側にあります。
効果:その名の通り「血の海」を意味するツボで、瘀血改善の最も代表的なツボです。生理痛や生理不順にも効果があります。
押し方:親指で3〜5秒ゆっくり押して離す、を10回繰り返します。お灸を据えるのも効果的です。

2. 三陰交(さんいんこう)

場所:内くるぶしの頂点から、指4本分上。すねの骨の後ろ側。
効果肝・脾・腎の3つの経絡が交わるツボで、血行促進に加え、婦人科系全般に効きます。冷え性やむくみの改善にも。
押し方:やや強めに5秒押して離す、を10回。入浴中に押すとさらに効果的です。

3. 太衝(たいしょう)

場所:足の甲で、親指と人差し指の骨が合わさるところの手前のくぼみ。
効果:気と血の巡りを同時に改善するツボ。ストレスからくる瘀血(気滞血瘀)に特に効果があります。
押し方:親指で痛気持ちいい程度にゆっくり押します。左右各10回。

4. 膈兪(かくゆ)

場所:背中の第7胸椎の棘突起の左右、指2本分外側。
効果「血会(けつえ)」と呼ばれ、血に関わるすべての症状に効くとされる重要なツボ。
押し方:背中のツボなので自分では押しにくいため、テニスボールを背中と床の間に挟んで仰向けに寝る方法が簡単です。お灸もおすすめ。

ツボ押しは、毎日5分程度を習慣にすることが大切です。特に入浴後の体が温まっている時間帯に行うと、血行促進効果がより高まります。

瘀血改善のストレッチ・運動

瘀血の方に最も大切なのは、激しい運動より毎日続けられる軽い運動です。以下のストレッチは、いずれも瘀血改善を意識したものです。

骨盤まわりのストレッチ(所要時間:3分)

骨盤内の血流は、婦人科系の瘀血に直結します。

  1. 仰向けに寝て、両膝を立てます
  2. 両膝を揃えたまま、左にゆっくり倒して10秒キープ
  3. 元に戻し、右にゆっくり倒して10秒キープ
  4. これを左右5回ずつ繰り返します

ふくらはぎのポンプ運動(所要時間:2分)

ふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれ、下半身の血液を心臓に戻すポンプの役割を果たします。

  1. 椅子に座ったまま、かかとを床につけてつま先をゆっくり上げます
  2. 次につま先を床につけてかかとを上げます
  3. これを交互に30回。デスクワークの合間に1時間おきに行いましょう

瘀血体質の方におすすめの運動

  • ウォーキング:1日20〜30分。全身の血流を促進する最も手軽な方法
  • ヨガ:ゆっくりした動きで深い呼吸を伴い、気と血の両方の巡りを改善
  • ストレッチ:入浴後の5分間。股関節・肩甲骨まわりを重点的に

大切なのは毎日少しでも続けることです。週1回の激しい運動よりも、毎日10分のウォーキングの方が瘀血には効果的です。

カッピング(吸い玉)は瘀血に効果がある?

「瘀血にはカッピングが効くのか」「カッピングでドロドロした血が出るのか」というご質問も多くいただきます。

カッピングとは

カッピング(吸い玉)は、ガラスやプラスチックのカップを皮膚に吸着させ、陰圧で局所の血行を促進する施術です。中国の伝統医学で古くから使われてきた方法で、日本でも鍼灸院や整体院で受けることができます。

カッピング後の「ドロドロ」の正体

カッピングの後、皮膚に紫色〜赤色の丸い痕(瘀痕)が残ることがあります。この色の濃さが瘀血の程度を反映するとされています。

  • 赤〜ピンク色:血行は比較的良い状態
  • 紫〜暗紫色:瘀血が強い可能性
  • 黒紫色:重度の瘀血の可能性

「ドロドロした血が出た」と感じるのは、吸引の刺激によって皮下の毛細血管から赤血球が漏出し、皮下に溜まったもの(皮下出血)です。実際に古い血液が体外に排出されるわけではありませんが、施術部位の血行が一時的に改善される効果があります。

カッピングの注意点

  • 施術後の痕は1〜2週間で消えますが、肌が弱い方はそれ以上かかることも
  • 施術後に体がだるくなることがありますが、通常は一時的なもの
  • 施術は必ず専門家(鍼灸師・柔道整復師など)のもとで受けてください
  • カッピングは局所的な血行改善には効果がありますが、瘀血の根本的な体質改善には漢方薬との併用が望ましいです

鍼灸治療も瘀血に有効です。特に先ほど紹介した血海・三陰交・太衝などのツボに鍼やお灸を施すことで、自宅でのツボ押しよりも深い効果が期待できます。

瘀血はどのくらいで治る?改善の目安期間

「瘀血はどのくらいで改善するのか」は、多くの方が気になるポイントです。個人差はありますが、当薬局でのご相談経験を踏まえた目安をお伝えします。

瘀血の程度 改善の目安 実感しやすい変化
軽度(チェック1〜3個) 1〜3ヶ月 顔色が明るくなる、肩こりの軽減
中等度(チェック4〜6個) 3〜6ヶ月 生理痛の軽減、シミが薄くなる
重度(チェック7個以上) 6ヶ月以上 痛みの軽減、経血の塊が減る

改善の経過でよく見られる変化

漢方薬を飲み始めてからの変化は、一般的に以下の順番で現れることが多いです。

  1. 2〜4週間「顔色が良くなった」「肩や首が楽になった」といった血行改善のサインが最初に現れやすい
  2. 1〜2ヶ月「生理痛が以前ほどつらくない」「手足の冷えが和らいだ」と感じる方が増えてくる
  3. 3〜6ヶ月「シミが薄くなってきた」「経血の塊が減った」「舌の色が明るくなった」といった変化

改善のスピードには個人差がありますが、1ヶ月続けてまったく変化がない場合は、処方が合っていない可能性があります。その場合はお気軽にご相談ください。体質を再判断し、処方の変更をご提案します。

漢方薬は「体質を根本から改善する」ものですので、焦らず継続していただくことが大切です。お茶や食事、ツボ押し、ストレッチも合わせて行うと、より早く改善を実感しやすくなります。

瘀血と生理の関係

瘀血と生理(月経)は非常に密接な関係があります。実は生理は体内の瘀血を排出する重要な機会でもあるのです。

瘀血がある方の生理の特徴

  • 生理痛が強い(特に生理の1〜2日目に痛みが集中)
  • 経血にレバー状の塊が混じる
  • 経血の色が暗い・黒っぽい
  • 生理前にお腹が張って痛む(PMSの症状)
  • 生理の量が多い、またはダラダラと長引く

漢方薬で瘀血を改善していくと、これらの症状が徐々に変化します。特に「経血の塊が減った」「生理痛が楽になった」という変化は、瘀血が改善しているサインです。

瘀血と他の体質が重なっている場合の漢方薬

実際の漢方相談では、「瘀血だけ」という方は少なく、他の体質的な問題と重なっていることがほとんどです。「〇〇と瘀血の両方がある場合はどうすればいいのか」というご質問をよくいただきますので、代表的な組み合わせをご紹介します。

瘀血 + 気滞(きたい)の場合

最もよく見られる組み合わせです。ストレスで気が滞り、それが瘀血にまで発展したパターン。イライラ、ため息、お腹の張りと、肩こり、シミ、生理痛が同時にある方はこのタイプです。

おすすめの処方加味逍遙散詳細ページ、もしくは桂枝茯苓丸と気滞の処方の併用

瘀血 + 血虚(けっきょ)の場合

血が足りない(血虚)のに巡りも悪い(瘀血)という状態。顔色が悪く、爪がもろく、生理量が少ないのに生理痛はひどい、という矛盾した症状が特徴です。

おすすめの処方芎帰調血飲第一加減詳細ページ、四物湯 → 商品ページ

瘀血 + 気虚(ききょ)の場合

エネルギー(気)が不足して血を巡らせる力が弱い方。疲れやすく、風邪をひきやすいのに、肩こりやシミもある、というタイプです。

おすすめの処方芎帰調血飲第一加減 詳細ページ(気血を補いながら瘀血を改善)

瘀血 + 水滞(すいたい)の場合

血と水の両方が停滞している状態。むくみ、めまい、頭重感がありながら、肩こりや生理痛もある方はこのタイプです。

おすすめの処方当帰芍薬散 詳細ページ(血の巡りと水分代謝の両方を改善)

複数の体質が重なっている場合、ご自身だけで適切な処方を選ぶのは困難です。お気軽にLINEからご相談ください。

瘀血とダイエットの関係

「瘀血を改善すると痩せますか?」というご質問もいただきます。瘀血そのものが直接的に太る原因にはなりませんが、間接的な関係はあります。

  • 瘀血による代謝の低下が、痩せにくい体質につながっている場合がある
  • 瘀血を改善して血流が良くなると、基礎代謝が上がり、結果として痩せやすくなることがある
  • 瘀血+水滞の方はむくみによる体重増加があるため、水滞の改善で見た目がすっきりする

ただし、ダイエット目的で駆瘀血剤を使うのは本来の使い方とは異なります。肥満でお悩みの方は、体質全体を見た上で防風通聖散や防已黄耆湯なども含めてご相談ください。

瘀血と関連する症状

瘀血はさまざまな症状の根底にある体質的な要因です。以下のお悩みをお持ちの方は、瘀血が関わっている可能性があります。

各記事では、それぞれの症状に合った漢方薬を詳しく紹介しています。

あなたの瘀血タイプに合った漢方薬を
薬剤師がご提案します

「セルフチェックで当てはまる項目が多かった」「どの漢方薬が自分に合うかわからない」
「気滞や血虚など他の体質も重なっているかもしれない」
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この記事を監修した薬剤師

灯心堂漢方薬局 薬剤師 西山光
調剤薬局での薬局長を経て、漢方薬局で修業し、漢方専門薬局を開局。西洋医学と東洋医学の両面から、一人ひとりの体質に合った漢方薬をご提案しています。煎じ薬を中心に200種以上の処方に対応。